早尾貴紀:原発震災関連

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<<   作成日時 : 2011/03/22 09:27   >>

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(3月22日、記す)

みなさま

 大阪で子ども(7歳、小1)と避難生活中の早尾です。
 みなさんからのいろいろねぎらいや支援の言葉、ありがとうございます。

 昨日から、私が客員研究員をしている東京の研究機関の本校にあたる、大阪経済法科大学(八尾市)の宿舎に移動してきました。ここで少し落ち着こうと思います。
 というのも、二つ事情がありまして、子どもに「今日はどこに泊まるの?」と毎日心配かけるのがかわいそうなのと、脱出&受け入れの活動をかなり緊急事態として進めていた赤尾さんらとの共同活動が、脱出ルートの安定によって一段落したこと。
 脱出初日のビジネスホテル、赤尾さん宅、別の避難者の受け入れ先、また戻って赤尾さん宅、というふうに子連れで転々としていました。私自身は関西に知人も多く、なんとでもなると思っていますが、やはり毎晩のように滞在先が変わると、子どもにはストレスでしょう。他人の受け入れ先の心配ばかりして、自分の子どもに「今日はどこに泊まるの?」と言わせるなんて。

 仙台を脱出して大阪に来るときに持ってこれたのは、グローブとボール、縄跳び、携帯用の小さなマグネット式将棋、詰め将棋の本。こちらに来てバスチャーターをしていたあいだは、ひっきりなしに電話をかけたりかかってきたりしていて、きちんと遊んでやれてませんでした。
 赤尾さんと彼の1歳半の子どもといっしょに公園に出かけ、二人とも電話で忙しくしながら、片手間に子どもの相手。電話が来るたびにキャッチボールが中断したり、電話を頭と肩で挟んで無理な姿勢で続けたり。電話しながら公園中を歩き回る子どもを追いかけたり。
 あるいは、片手間に将棋をしながら、電話、電話、電話。明らかに私のほうが集中しておらず、連戦連敗。地震直前には、私のほうが飛車角落ちで相手をしてやっていたというのに、地震直後に「おとーさん、今度は、ぼくが角落ちにしてあげようか?」とこちらが舐められる始末。あらためて駒を全部揃えて本気で対戦すると、ほとんど五分。このかん子どもが一人でやっていたという詰め将棋の本もありますし、こんな最悪な一週間でも子どもは成長していたということでしょう。

 それでも昨日、「転校するのは嫌だな」と子どもがポツリ。
「仙台には戻れないの?」
「わからない」
「転校は決まったの?」
「まだ手続きはしてない」
「じゃあ、戻れるの?」
「わからない。戻れたらいいけど、そうなるかどうか、すぐには言えない。ゲンパツの心配もあるし、ガスがないからお風呂も入れないからね、、、」
「木の将棋、置いてきちゃったね。もったいない」
「母さんが仙台に戻ると言っているから、そのうち送ってもらおうか」

 そう、連れの皆川は、チャーターバスの中継という役割も終えたので、「自分は仙台に戻ってやれることをやる」と言い、今日にでもバスで新潟から仙台に帰るという。子どもに顔を見せることなく。「せっかく子どもを大阪に出して、自分は自由になったのだから」って。
 市民活動を一所懸命にする人が、自分の子どもを顧みず運動にのめり込むということはよくありますが、少し子どもがかわいそう。
 止めても聞く人ではないので、皆川は仙台で、コミュニティ・カフェづくりなど、いろいろ動くつもりなのでしょう。同時に、もし退避したい家族などがいたら、その情報提供や関西の受け入れ側とのつなぎをしてもらおうと思っています。


 子どもの小学校からは、地震後一度も連絡がない。避難所の運営でいっぱいいっぱいなのかもしれません。仙台に残っている友人から、新聞に市内の小学校全部が3月中は臨時休校と出た、と電話で聞き、市の教育委員会に電話をすると、4月の再開時期は未定で、3月中に各地の被害状況を見て検討するとのこと。早くとも、二週間程度は遅れ、4月後半になるのではないか、とも。
 逆に言えば、まだ一ヶ月は時間があると言えます。
 原発の状況は、数日単位の数値の変動で一喜一憂できるようなものではないと思います。あの大量放水も最低で数ヶ月は継続しなければならず、冷却システムが安定的に確立するのはいつ? そのかんにどんなトラブルが起きるとも分からず、そのときにこんな状態で対処できるのか。
 そう考えると、まずは小学校再開のギリギリまで、仙台に安心して戻れるのかどうかの判断を見極めていていいと思います。


 今日はこれから大阪市内で、仙台およびその周辺から関西方面に脱出してきた、個人・家族らでちょっと集まります(チャーターバスで出た人も、自力で出た人も)。こちらで何ができるか、という相談も含め。ひと家族は、私の子どもと保育園がいっしょだった子どもの家族で、今日、子どもどうしも再会します。

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