早尾貴紀:原発震災関連

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zoom RSS 引っ越し/福島で避難相談/京都・宇治で話します

<<   作成日時 : 2011/10/14 02:25   >>

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日頃ご心配くださっているみなさま、原発震災でご連絡くださったみなさまへ

 早尾です。

 半年以上が過ぎましたが、まだまだ毎日が揺れています。

1、引っ越し

 生活を再建するためにとうとう引っ越しをしました。
 3.11に仙台で被災して、関西へ。4月に就職のために東京へ。
 その東京の部屋は、しかし、ほとんどそこで生活をすることなく、セシウム汚染水や計画停電で険悪だった時期に子どもと暮らす場をそこで築く気が起きないまま、ただ一人で寝に帰る場と化していました。そして毎週末のように京都と仙台と、ほか福島や郡山や札幌やらを動き回る日々。結果、東京の部屋はまったく生活の気配のしない、白く空虚なハコのままになっていました。

 いろいろ思うところあって、ギリギリの通勤圏を西に求めて、甲府に家を借り、そこに京都疎開中の子どもを迎えることにしました。何がベストなのか、正解はありません。北海道から沖縄まで放射性物質が検出されているなかで、絶対的な安全圏など存在しない。もちろん相対的にはよりマシな選択はありえます。それぞれに与えられた家族関係や経済条件から、どこかで妥協をするしかない。私の場合は、たまたま甲府がそうだった、ということになります。
(駅にあるモニタリングポストでは0.03〜0.04マイクロシーベルトぐらいで、震災前と同じ水準。また初期に茶葉で検出された以外は、一切山梨県産の食品から放射性物質が検出されたことはありません。それに、今後もし4号機が倒壊するとか1号機が爆発するとかあったときにできるだけ離れていたいということもあります。)

 仙台を離れ、東京に居場所をつくれず、京都に子どもだけが疎開し、どこにも身を置くことができないまま放浪の半年でしたが、ようやくにして「定住」の決断です。たくさんの方々に心配をしていただきました。お礼申し上げます。


2、福島市で避難疎開相談

 10月10日に福島市で開催された「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の生活村イベントで、避難疎開の相談。札幌で避難者の受け入れ支援をしてきた「むすびば」がブースを出したので、そこに私も参加。また、開催時間が終わった午後・夕方も、個別に連絡をもらって喫茶店などで引き続き避難・疎開の相談を受けていました。
 3.11からすでに半年以上が経過し、単純な緊急避難とその受け入れという枠組みではもはや人は動きません。すぐに出られる条件のあった人、あるいはその決断を強くできた人は、もうすでに出てしまっています。
 でも、出るに出られないで孤立してる人、逃げるや否やで日々揺れている人、またそれ以前に危機感を持つことのできなかった人、危機感を周囲に封じられてしまった人、そういった人たちが本当にたくさん、「子ども福島」や他の避難支援活動の存在を知らずに残っています。そこにどう直接に繋がっていけるのか。そして、動くに動けない個々の事情にどこまで丁寧に寄り添っていけるのか。大きな課題だと思います。

 実際、今回受けた相談のほとんどが、母子家庭だったり父子家庭だったりで仕事が手放せない、あるいは子どもが進学期を迎えている、家を立てたばかりでローンを抱えている、などなどを理由に、簡単には動けないという家庭でした。不安なまま半年以上、大丈夫なのか、ダメなのか、子どもはどれぐらいの被曝をして将来どれだけのリスクを抱えているのか、そういうことにずーっと思い悩みながら、こんなにも長い時間を過ごしてきたのです。
 その相談を一件一件丁寧に聞いて、限られた条件のなかで何ができるのかをいっしょに考えていく、そして適切な協力先に繋いでいくというのは、とても重たい仕事です。

 他方で残った人びとは、ずっと心配ばかりして滅入りながらでは生きていけません。だから、もう放射能なんて存在しないかのように、「普通」に振る舞うしかなくなります。本当は福島市のあたりは、空間で1マイクロシーベルト前後あって、外部被曝だけで年間8ミリ、初期被曝や内部被曝のことを考えるとその数倍という被曝が不可避なのに! そこで生活しているだけで、原発労働者の基準上限に等しい被曝をしてしまうという、異常きわまりない状態のなかで、まるで何事もなかったかのように展開される風景。何が正常で異常なのかが狂ってしまいます。


3、この週末は京都方面で

 明日から京都です。子どもに会いに行くのと、子どもが通っている学校で、講演をします。その学校は、「命(ぬち)どぅ宝」を唱えた阿波根昌鴻さんが、その思想の基礎を学んだ場所でもありました。命を守るために疎開をした私の子どもがそこに通うことになったのは偶然でしたが、しかし偶然では収まらない不思議な縁を感じます。

 14日は京都精華大学で講義。精華大は、卒業生らがGWと夏休みに子どもキャンプをした場所でもあり、また縁深いものを感じます。
 15日は、子どもの通う一燈園の秋の集いで講演。
 16日は、宇治市の平和の会で話します。この16日の企画は一般公開なので、下に案内をつけておきます。


 【宇治市・平和の会「早尾貴紀さんを囲む集い」】

 今年7月に開催した「平和のためのヒロシマ市民被爆体験絵画展2011」において講演いただいた早尾貴紀さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)を囲んで、小さな集いを開くことになりました。
 今福島の子どもたちはどういう状況にあるのか。この状況は何が原因で引き起こされたか。そして、私たちにできることは何か。早尾さんと参加者みんなで話し合いたいと思います。
 急なお知らせですが、是非ご参加ください。

  日時:2011年10月16日(日)
     18:00〜20:00
  場所:市民交流プラザ“ゆめりあ うじ”会議室2
     JR宇治駅横(南側)
  連絡先:宇治市宇治蓮華47 山田晴美(0774-24-7107)

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