早尾貴紀:原発震災関連

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zoom RSS 3.11から一年/早川町での受け入れ/福島と沖縄

<<   作成日時 : 2012/03/19 10:36   >>

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日頃ご心配くださっているみなさま、原発震災でご連絡くださったみなさまへ

 甲府より早尾です。
 昨年3月以来、不定期でBCCでお送りしているメールです。


1、3.11を過ぎて

 一年を過ぎました。地震の起きた日のこと、原発が爆発して故郷を離れたときのこと、大阪や京都で過ごした避難生活のこと、すでに去年のちょうど今頃には始めていた避難受け入れ支援活動のこと、いろいろと思い出しました。
 しかし、あれから一年。まだ新しく避難相談が入る日々。そして、受け入れ先の開拓、逆に被曝汚染地帯での相談会の企画とをする日々です。活動を始めた一年前には、一年経ってもこういう活動を続けていることは想像もできませんでした。 

 先週は一組の母子を福島からいったん甲府に迎え、いま山梨県内での定住先をいっしょに探っています。お母さんは半年間悩み抜いたと言います。途中で嫌になったり、あきらめたりしたことも。情報をどう取ったらいいのか、具体的にどう移動したらいいのか、決め手を欠いたまま時間だけが過ぎていったそうです。
 誰もが決然と動けるわけではなく、不安を抱えたまま、周囲に相談もできずに孤立していることが、いかに多いのか。ここのところ福島・郡山・須賀川で連続でおこなってきた避難・保養の相談会で、あらためて思い知らされました。
 上記の母子からは、最初から山梨・河口湖の保養先を拠点に移住を模索したいという相談だったこともあり、郡山相談会の後に私らの帰り道にいっしょに甲府まで移動できますよ、ということで、一歩踏み出させることができました。しかし、まだこの先は明確には見えていません。生身の人間が移動するということは、本当に容易ではありません。

 さて、前回のメールでお願いをしました避難(移住&保養)の活動のためのカンパ、たくさんの方からお申し出をいただきました。まだ個別にお礼を出す余裕がありませんが、ひとまずBCCでお礼を申し上げます。
 いただいたカンパは、汚染地帯から避難する人の支援・交通費助成、私など避難相談活動で汚染地帯に入るための交通費・会場費、受け入れ体制を整えるための費用、連携協力している各地の受け入れ団体への援助などに使います。引き続きご協力をお願いします。

【三井住友銀行 仙台支店 普通 9401592 ハヤオタカノリ】



2、山梨県早川町の受け入れ支援の動き

 3.11に甲府であった脱原発集会で、私がマイクで山梨での受け入れ支援を拡充してくれと話したところ、即日、その会場にいた山梨県の南端にある早川町の町長から申し出があり、翌日に拙宅に町長が教育長を連れて、山村留学のパンフレットを持ってやってきました。山村留学制度を使って、避難家族を受け入れることことができるというのです。しかも、新築一戸建ての町営住宅と通学支援のセット!
 もちろんそこには、過疎地域が人口を、とくに子どもを増やしたいという利己的な意図はあるでしょう。しかし、それ以上に人びとの熱意と学校の雰囲気と設備に感銘を受けました。
 上記の避難母子が関心を持ちましたので、さっそく早川町に見学に行ってきたのです。まず学校の充実ぶりに驚きました。ハードもソフトもすばらしい。老朽化した町役場の建物をそのままに、学校教育にだけはふんだんに予算を注ぎ込む。学校中に溢れる子どもたちの絵や工作や作文。フラットでオープンな間取りの学校の空間。あれを現状11人の児童で享受しているというのは、教育として見たときに贅沢の極みです。
 それから新築の町営住宅も、2LDK平屋で、3〜4人家族で暮らすには十分。これが二棟完成したばかり。町長から、「これを早尾さんに任せますわ! ガハハハ」なんて言われましたが(笑)、中学卒業までの数年を過ごすには、理想的な山村留学になると思いました。
 
 また、町長、教育長、校長、教頭、みなまったくの平場で普通に話ができる人たちで、驚きました。気さくですし、またこちらからいろいろな意見や要望をしても聞く耳をじゅうぶんに持っていますし、フットワークも軽い。町長自ら3.11の翌日に拙宅に来るわ、下見の朝に「これから行きます」って 言ったら、町長が出張先から戻ってきて自分で学校と住宅を案内するわ(笑)。
 それで、こちらからは、もちろん避難相談を受けたときに私がパイプ役になって案内をしたり取り次ぎをするなどの協力の約束をしたのと、逆に、福島での相談会に説明ブースを町・学校として出すことや、夏休みのキャンプを企画することを提案し、快諾を得ました。しかもその場で即答です!

 実は12日に拙宅で説明を受けただけではピンと来なかった部分もあったのですが、やはり実際に見に行くことは大事ですね。とくに学校には驚きました。パンフレットなんてのはどこでもキレイゴトと作ったような写真が並べてあるわけで、実はそんな新鮮味は感じませんでした。しかし、現実の学校は感動的ですらありました。この学校なら誰に対しても安心してお勧めできます。ということで、学校や町の下見の機会にもなるようなツアーの企画をお願いしたというわけです。

 ご関心のある方、資料を送ることもできますし、下見に行きたいという方、甲府の拙宅を中継地にして案内にお連れすることもできます。ご連絡ください。



3、ワークショップ、福島と沖縄と原発から考える

 もう今日これからのことですが、原発/核の問題から、沖縄と福島について、そして戦後日本について考えるための場として、こういう集まりもやります。

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CAPPディアスポラ研究会 公開ワークショップ 「沖縄と原発」

 アジア太平洋研究センター(CAPP)のディアスポラ研究会では、2012年3月19日に、沖縄研究者の徳田匡氏と鳥山淳氏を招いて、ワークショップを開催します。
 日本への原発導入が進められた1950年代、沖縄では米軍基地の拡張がなされる過程で、「原発」導入も語られていました。米軍による長期占領政策と核戦略のなかで、「原発」はどのように位置づけられるのか。徳田報告では、過去における「原発」をめぐる語りの再検討から、現在の軍事・原子力エネルギー政策への批判的視座をさぐります。
 また鳥山氏は、福島の原発事故後すぐに沖縄への避難者受け入れ支援に動き始めるなかで、沖縄人のくぐり抜けてきた戦火と移住の歴史経験や、原発事故処理の背後で進行する基地再編を考察してきたことを、「沖縄の経験から考える原発事故/原発事故が照らし出す沖縄の現在」として話します。
 ぜひご参加ください。

■日時:2012年3月19日(月)14:00〜17:00
■場所:東京麻布台セミナーハウス4階中会議室
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html

■報告者
徳田匡(東京大学博士課程)
鳥山淳(沖縄国際大学)
■司会・コメント
浜邦彦(早稲田大学)
早尾貴紀(東京経済大学)

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