早尾貴紀:原発震災関連

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zoom RSS 山梨での受け入れ活動、近況

<<   作成日時 : 2012/04/29 07:22   >>

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1、拙宅で春休みに二家族を受け入れました

 三月の郡山相談会以降、二つの家族を甲府の拙宅で避難・保養として受け入れました。
 一家族は、山梨県内への移住も可能性として考えた方でした。しかし、お母さんは体が病弱で、長距離・長時間の移動、しかも小さな子どもを連れ、荷物も多く、移動の不安からなかなか踏み切れないでいたのでした。半年近くも、家族のなかで避難移住を口に出しては実現の糸口を見いだせずに、鬱々とした日々を過ごしていたとのことでした。
 相談会の情報を得て私に連絡があり、たまたま同じ山梨への移住を考えていたとのことで、そこで、郡山相談会のあと、甲府に帰る道、私たちといっしょに移動すること、また甲府の拙宅でしばらく休んでから、山梨県内で移住支援をしている北杜市や早川町の下見に行くこと、などを提案。ようやく移動の決断がつきました。
 その後、河口湖に別荘をもつ快ネットの秋野さんの支援で保養期間をつなぎ、最近になって、ようやく早川町の山村留学制度(町営住宅付き)を活用しての移住に踏み切ることができました。
 生身の人間を、一家を移住させるということが、たんに情報を出せば事足りるということではないということを、とても強く感じました。
 早川町の町長、教育長、校長などが、親身になって相談に乗ってくださったことも、とても大きかったと思います。

 もう一家族は、この春小学2年生になる男の子とそのお母さん。仕事があるので、子どもだけでも春休みキャンプに出したいと思っていたけれど、その機会をつかめないでいたので、拙宅で。うちの樹人が新3年生になるので、一歳差ですし、同じく将棋好きと聞いて、ちょうどいいとも思いました。
 その子が通う郡山の小学校は、郡山市内でも線量が高く、その地域は平米40万ベクレルを超えているとのこと(キロ6千ベクレル超)。チェルノブイリでは平米55万ベクレルで強制移住でしたから、それに近い数字です。土壌汚染の状況、お子さんの体内被曝の状況など、リスクに関しては正確な情報をきちんとつかんでいるお母さんは、避難移住すべきだともわかっています。でもそれができないのは、新築の家のローンなど避難を妨げる典型的な諸事情。
 子どもを甲府に送り届け、また一週間後には迎えにも来られたお母さんとは、子どもだけでの疎開、山村留学などの選択肢についてもいろいろ聞かれました。決断できるなら、甲府の拙宅で当面預かってもいいとも伝えました。しかし、春休みの終わり、今度はGWに来るからとだけ言って、郡山に子どもとともに帰っていきました。
 ひどい被曝地帯に戻る姿を見送るのはとても苦しかったですし、それ以上にお母さんはつらい日々を過ごしていると思います。なんとか打開できないものかと、いまでも連絡を取り合っています。

 一年以上の時間が経過し、ますます状況が複雑になってきています。自宅での受け入れを通して、そのことを身をもってそのことを痛感しました。


2、活動報告

「いのち・むすびばーー放射能からいのちを守る山梨ネットワーク」の活動は、立ち上げから二ヶ月近く。福島からの移住者である小河原と、東京や神奈川などからの移住者らと、そして地元山梨の方々と、ともに手を携え、できる活動を展開しています。
 http://inochimusubiba.blog.fc2.com/

 瓦礫問題、食品汚染など、いろいろ気にすべき事柄がありますが、やはり僕個人としては、去年3月から一年以上取り組んできた、避難移住&保養キャンプ。これまでいくつものキャンプを支援してきましたが、今度の夏休みにはとうとう自分たちで甲府キャンプを実施します。それから、山梨県内、河口湖、富士山、南アルプス、北杜などなど、これまでキャンプをやったグループ、それから早川町や甲斐市などこれからやるグループとも連携して、山梨県下を網羅したネットワークで経験や課題の共有し、より質の高いキャンプが各地で実現できるようにします。
 保養は長い取り組みになります。大きなイベントになりがちだった昨年とは異なり、主催者も参加者もお祭り騒ぎで疲れてしまわないよう、低廉で身の丈に合ったキャンプを、小規模でもあちこちで開催し、そして継続的な信頼関係を築き、移住の可能性まで広げていくことも大事です。

 山梨の問題意識や包容力を底上げすべく、4月14・15日には、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の中手聖一・元代表を甲府に招いて、講演会とミーティングをもちました。中手さん自身も、まもなく福島を離れて移住しますが、移住支援に何が必要か、福島の現状、移住先での取り組みなど、率直に話ができました。
 来月5月18日には、内部被曝の専門家である矢ケ崎克馬氏を甲府に招いて講演会をします。矢ケ崎さんには、ちょうど一年前の5月に郡山に来ていただいて以来、丸森、仙台、東京で、講演をお願いしました。多忙ななか、いつでもご無理をされて日程調整をしていただいています。
 空間線量では測れない内部被曝こそが放射能汚染の最大の問題であることを一貫して訴えている矢ケ崎さんは、沖縄の米軍による核持ち込み劣化ウラン弾の問題、そして広島の原爆症認定訴訟の問題に取り組んで来られました。そうした戦後日本の問題を福島につなげて論じることのできる稀有な人物です。
 http://inochimusubiba.blog.fc2.com/blog-entry-18.html

 そこで、矢ケ崎さんには、翌19日にはシンポジウム「フクシマの問いにどう応えるかーー東アジア現代史のなかで」にもご参加いただきます。福島出身の哲学者・高橋哲哉さん、『フクシマを歩いて』を刊行された徐京植さん、『こども東北学』を刊行された山内明美さんらとともに、シンポジウムを、私の勤務校である東京経済大学で開催します。私は司会をします。
「フクシマの問いにど応えるか」のプログラムとチラシは以下。
 http://hayao2.at.webry.info/201204/article_2.html

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