早尾貴紀:原発震災関連

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zoom RSS うけいれ全国発足/郡山・伊達相談会/モジモジ先生の逮捕

<<   作成日時 : 2012/12/14 12:45   >>

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原発震災でご連絡くださったみなさまへ

 甲府より早尾です。
 BCCでの発信は久しぶりになります。ご無沙汰ですみません。


1、「うけいれ全国」が発足しました

 原発事故被災地からの避難移住や保養キャンプなどさまざまな受け入れ活動をしている全国の団体のネットワークで常設の協議会「311受入全国協議会」を発足させました。私も共同代表の一人になっています。サイトは以下。
 http://www.311ukeire.net/

 これまでも報告してきましたように、2月に福島市、3月に福島県の郡山市と須賀川市、6月に伊達市と二本松市と白河市と、そして宮城県の白石市で、相談会活動を積み重ね、全国の受け入れ団体と横のつながりもできてきました。
 また準備会議も山形・東京・大阪と渡り歩き、広域で活動するみなさんと顔の見える繋がりをつくってきました(次回は三重です)。

 311からもう1年9ヶ月が過ぎましたが、自主避難者に対する公的支援が縮小していくなかで、市民の受け入れ活動のネットワークの重要性は高まっています。
 いわゆる被災三県(宮城県・岩手県・福島県)からの避難者に対する住宅支援はまもなく福島県民限定になり、そして福島県からの自主避難についても、この12月末で住宅支援が打ち切られることになりました。
 むしろ「帰還」を促すことが強まっています。しかしこのかん、文科省の設置した放射線の線量計について、表示を実測値よりも2割低めに表示するように設定されていたことや、設置場所の周辺を周到に除染していたことが指摘され、放射能汚染の意図的な過小評価がわかってきました。それによって避難を阻止し、帰還を促し、そして原発容認へと世論を誘導しようとしているわけです。

 いまでも汚染は消えることなく続いていますし、爆発した原発を解体する見通しも立っていません。にもかかわらず、「復興」ばかりが叫ばれ、そしてその予算が大規模についています。
 また、避難を阻止し帰還を促すための「除染」の費用も莫大な金額が支出されており、単年度でも数千億円、累計で数十兆円になると見込まれています。
 他方、今年6月に成立した「原発事故被災者支援法」には、避難をするのも残るのも選択権として等しく尊重される、と謳われています。であるのなら、除染や復興と同じ金額を避難者支援にも支出するべきです。にもかかわらず、現実には避難・疎開・保養に対しては、支援がゼロになります(住宅支援の打ち切りによって)。
 せめて除染費用の1パーセントを避難や保養に出してくれるだけでも、多くの被災者を放射能汚染地から出すことができるのに、と強く思います。

 とはいえ、愚痴を言っているだけではどうにもなりません。
 こうした状況だからこそ、市民活動の受け入れネットワークがいっそう重要になってきます。
 「311受入全国協議会」(略称:うけいれ全国)では、現地相談会の開催、保養キャンプのデータベースサイトの運営、避難移住受け入れ支援のネットワーク化、などの活動を、全国の仲間たちと協力して展開していきます。

 そこで、またしてもお願いになってしまい恐縮ですが、余力のある方々に、カンパのお願いです。発足したばかりの「うけいれ全国」には予算がありません。これから助成金などを申請していくことになっていますが、みなさんもご存知のように、「復興」についてばかり支援が偏っているなかで、避難や保養の促進にはなかなか助成がつかない現状があります。
 みなさまのお力添えで、この全国ネットワークを支えていただけたら幸いです。

 以下の口座にお願いします。また振り込みに際してはメールをご一報ください。
 必要な方には、「うけいれ全国」の名前で領収書をお送り出来ます。

【三井住友銀行 仙台支店 普通 9401592 ハヤオタカノリ】

 もちろん、このBCCには、福島県やその周辺地域などの被災地の方々、そこから避難・移住された方々もいらっしゃいます。そうした方々は、このカンパのお願いはどうぞご放念ください。失礼いたしました。



2、郡山市と伊達市で、避難と保養の相談会を実施しました

 12月1日と2日の土・日に、福島県の郡山市と伊達市の二ヶ所で避難と保養の相談会を開催しました。北海道から九州まで20団体ほどが参加して相談ブースを設けました。詳細は以下です。
 http://hayao2.at.webry.info/201211/article_2.html

 上記のような、復興&除染のキャンペーンのなかで、そもそも避難や保養へのニーズがどれぐらいあるのか、現地の相談会コーディネート団体のほうでも不安でした。避難や移住などの言葉がタブーのように語られなくなっていくなかで、もしかするともう誰も「外に出ること」など望んでいないのではないか、と。

 ところが、まず郡山会場では、どのブースにも来場者が途絶えることなく並びました。「避難希望者はいない、帰還が進んでいる」ということを理由として、公的住宅支援が打ち切られることになりましたが、たくさんの人たちがまだまだ不安を抱えたなかで暮らさざるをえない現実があります。
 ある新聞の世論調査では、「可能であれば避難移住したい」がまだ福島県民の33パーセントにもなるとのこと。この「可能であれば」は、住宅のこと、仕事のこと、学校のこと、さまざまな現実生活の不安があるわけです。本来であれば、上にも書いたように、復興と除染にかける何十兆円という巨額の予算のたったの1パーセントでも避難移住や保養キャンプにに使ってもらえるのであれば、この不安はかなりクリアできるのにと、とても悔しく思います。

 翌日伊達市では、開催を引き受けてくださった「りょうぜん里山がっこう」のコーディネートで除染現場も見て歩き、矛盾と行き詰まりを見せつけられました。
 2トンもの汚染土壌の入った巨大な土袋が何百と並ぶ風景。庭や畑や学校などの表土を剥ぎ取ったその土は、3〜4マイクロシーベルトを発していましたが、その最終的な持っていき場がありません。そしてその集落の周囲には山がぐるり。表土を剥ぎ取って放射線量は1マイクロシーベルト程度に落ちていますが、これでも「放射線管理区域」とされる放射線を扱う作業室の二倍もの線量。そして、周囲の山林から放射性物質は再拡散するために線量は元に戻る傾向があり、除染は繰り返さなければならない。それでも、下がる幅には限界がある。
 そんな除染のために伊達市だけで今年240億円ものお金がつけられたとのこと。子どもたちはそんな線量のなかで暮らすことを強いられています。

 除染は原理的には不可能。しかし、そこに人がいる以上は少しでも線量を下げる努力をしないわけにはいかないのも分かります。ならば、避難・保養と両方をやる、というスタンスがほしい。そのための支援がほしい。今度の相談会では、復興&除染キャンペーンのなか、そんなふうに強く思いました。


3、大阪で闘っているモジモジ先生こと下地真樹さんの逮捕について

 311以前から私も知り合いだったモジモジ先生こと下地真樹さんが、大阪での震災瓦礫焼却に反対し、橋下市長とも直接対決するなど、重要な役割を果たしてきたことは、ご存知の方もいらっしゃることと思います。
 その下地さんが、12月9日に突然、不当にも「狙い撃ち逮捕」されました。
 その「容疑」は二ヶ月も前にデモでJR大阪駅構内に入ったことが「業務妨害」だということで、突然に自宅で逮捕されたのです。

 瓦礫の広域処理の真意は、「原発事故の汚染は大したことがない」「だから原発は再稼働しても大丈夫」、そういう政治的圧力として働いています。避難を認めない・支援しないということも、事故の過小評価&再稼働とワンセットです。
 とりわけ、関西電力は原発依存度が高い電力会社であり、若狭湾に集中させた原発を再稼働させたがっていますが、瓦礫処分に対し論理的に緻密に批判を加え、また東北地方からの関西避難者たちの不安にも寄り添っていた「モジモジ先生」の存在はとても大きなものでしたし、逆に言えば、原発再稼働勢力にとっては最も邪魔な存在でした。

 この不当逮捕は、「見せしめ」の弾圧です。
 汚染瓦礫焼却に公然と反対したら、原発再稼働に反対したら、いつ突然に誰かが逮捕されてもおかしくないよ、次はあなたの番かもしれないよ、と。
 もしかしたら、避難支援活動も、安全&復興キャンペーンという国策に反対するものとして、弾圧の対象になるかもしれない、とも感じました。
 とてもとても怖いことです。第一報を聞いたときは心底震えました。そしてこれを受け入れてしまったら、こんな事態が許容されてしまったら、思想や表現の自由も、人間の尊厳も私たちの社会から奪われていくことになると思います。

 以下二つのサイトを紹介します。
 一つめは、拘留中の下地さんからのメッセージです。
 http://blog.goo.ne.jp/garekitaiho1113/e/79c68fd4e86da4ec02b2e01a5188052b

 もう一つは、私も呼びかけ人になっている釈放署名です。
 http://keepcivicactivity.jimdo.com/

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